TED要約「内向的な人が秘めている力」(スーザン・ケイン )

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こんにちは。まるじまです。
スーザン・ケインさんのTEDでの講演「内向的な人が秘めている力 」を要約しました。
読みやすいように構成を変更しています。
スーザン・ケインさんの著書「内向型人間のすごい力」からも内容を補ってもいます。

内向型と外向型

内向型・外向型というのは刺激への反応の違い。
外向型は多くの刺激を強く求めるのに対し、
内向型は静かで落ち着いた環境で生き生きする。
つまりその人に合った刺激に身を置く必要がある。

内向性が否定されてしまう教育

内向的なのは正常ではない、外向的であるべきと思わされてきた。
一方で内向的でも悪くないじゃないか、という思いもあった。
本当は作家になりたかったのだけど、ウォール街の弁護士になった。
それは自分が「外向的に生きていける」と証明したかったのだ。
「自己否定的な選択を反射的に、そして無意識にしてしまっていた」

内向型が自己否定的な選択をしてしまうのはもったいない。
その選択のせいで内向型の人間はクリエイティビティ、リーダーシップなどの
実力を発揮できない。
「本人にとって、周囲の人にとって、ひいては世界にとって損失になる」

全人口の3分の1から半分は内向型の人間で、身近にいる。
しかし社会の構造、価値観によって不利な状況に立たされている。
されにそれは子供の頃から刷り込まれている。

最近の学校教育では、個人でやるべき数学や作文なども
数人のグループで作業をさせる。
さらに教師は外向的であることが理想だと思っている。
そのせいで単独行動や1人で作業するのが好きな子ははみ出し者、
ひどい時には問題児扱いされてしまう。

能力を発揮できない社会、環境、文化

職場や学校は外向型に合わせた刺激になるように作られている。
創造性や生産性は社交的な場から生まれるという考え方を
「新集団思考」と呼んでいる。

西洋、特にアメリカでは「考える人」よりも「行動する人」が好まれる。
また「個性の文化」と言われる現代は、知らない集団の中で
自分の能力を示す必要があり、魅力やカリスマ性というものが重要になった。
「優れたセールスマンがロールモデルになった」

職場ではオープンオフィスを採用しているところが多い。
それにより雑音や他人の視線に晒されることになる。
さらに内向的なイメージがあるとリーダーに指名される機会も与えられない。
「内向型には注意深く、危険すぎるリスクは避けるという長所があるのに」

研究で内向型のリーダーは外向型のリーダーに比べ、良い結果を生むことが分かった。
内向型リーダーはメンバーのアイディアを採用し活躍させるのだ。
外向型リーダーはというと無意識に仕切ることに夢中になってしまい、
メンバーからのアイディアを活かせないためだ。

孤独は創造性の一端を担う

創造性や生産性を高めるためには、内向的・外向的の両方が必要。
それは創造的である時というのは、
「アイディアを交換し発展させること」と「孤独であること」
が必要だからだ。

ダーウィンやドクター・スース、ウォズニアックは孤独から創造性を発揮した。
かといって共同作業が要らないということではない。
例にするならジョブズとの共同作業があり、アップルコンピュータが生まれた。
ただ内向型にとって孤独は、呼吸するための空気のような大切なものなのだ。

世界の主要な宗教はモーセ、イエス、ブッダ、ムハンマドといった探求者が
一人で荒野をさすらい、そして顕現や啓示を得た。
そしてそれをコミュニティに持ち帰った。

グループにいると他人の意見を無意識にマネするようになる。
それは好みなどの一個人の直感的な事さえ周りの人に影響されてしまう。
そのグループで強い影響力のあるリーダーやカリスマに、無意識に
従ってしまう可能性がある。
「優れた話し手であることと、アイディアが優れていることに相関関係はない」
1人になってグループの考えに惑わされず、独自の考えを持って集まり、
良い環境の下、話し合うべき。

世の中には大きく、そして複雑な問題がある。
内向型がもっと自分に合ったやり方ができれば、独自の解決法を
考え出せるのではないか。

形作った家族

自宅では家族で集まって、各々好きな本を読むのが普通だった。
「家族が集まり、人の温かみを感じながら、でも心は冒険の旅へ」

祖父は優しく奥ゆかしく、そして本をたくさん読む人だった。
一方で教会の集まりも好きで62年間ラビとして説教を続けた。
しかし内向的な性格であったためアイコンタクトも難しく、世間話も「相手の時間を
長く取りすぎているのではないかと不安」になってしまい苦手であった。
祖父が亡くなった時、付近の道路を通行止めにしなければならないくらい
弔問客が訪れた。

苦手を乗り越える、希望や信念

7年かけて本を書いたのだが「読み・書き・考え・調査」と、とても幸せな時間だった。
本を出したら人前で話さなければならなくなった。
人の前に立つのは自分にとって自然ではなく、スピーチの練習など努力もした。
「練習は役に立つ以上に、さらに私に力づけている」
それは「内向性や孤独、無口」に対する人々のイメージが劇的に変化する一歩手前まで
来ているという感覚や希望、信念があるからだ。

3つの提言

「常にグループで作業するなんてことは、すぐに止めよう」
内向型にも外向型にも自由・自立・プライバシーが必要。
学校でも一緒に作業するだけではなく、深く考えるために一人で作業する方法も教えるべき。
しかしカフェでの雑談のような交流も新しいアイディアに出会ったり、交換できるので
大事にしよう。

「荒野へ行こう」
自分への啓示を見つけよう。
気を散らすものから離れ、自分の思索に浸れる時間を増やそう。

「自分のスーツケースの中を良くみて、なぜ入れたかを考えよう」
自分の持つエネルギーや喜びを他の人に分け与えよう。
内向的な人は見せたがらないかもしれないが、時々でも見せて欲しい。
それは持っているものが、他の人や世の中が必要としているものかもしれない。

スーザン・ケイン 「内向的な人が秘めている力」 | TED Talk


以上になります。

再度お伝えしますが、講演で話されている内容とは構成が異なります。
日本語の字幕もついていますので、ぜひ動画もご覧ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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